自宅の購入を検討し始めたけど、中古マンションを買った場合のメリットとデメリットがイマイチ良くわからない、という人もいるのではないでしょうか。

この記事は、中古マンション買取再販事業の営業として働く、「主任の貝取」が中古マンションのメリットとデメリットを解説していきます。

初めての物件購入では不安なことや、わからないことなどが多いかもしれませんが、一つ一つ疑問を解消してメリットとデメリットを考えていきましょう。

中古マンション購入のメリット

自宅の購入を考えたときに思いつくのは、まず戸建てにするか、マンションにするか、だと思います。

さらに、中古よりも新築を検討したいと考える人が多いと思いますが、新築に絞ると、予算と立地の問題で躓くかもしれません。

自宅にふんだんの予算を充てられる人はそのまま新築物件を探せば良いと思いますが、そうではない人も多いのではないでしょうか。

そんな人に向けて中古物件、中でも中古マンションのメリットを解説していきたいと思います。

1.新築マンションと比べたときに選べる物件が豊富。

新築マンション(以下、新築)の場合は一つのエリアでいくつも物件が選べる状況は少ないですが、(このエリアで新築を買うならこの物件かこの物件の二択など)中古マンション(以下、中古)であれば様々な物件の中から選ぶことが出来ます。

エリアを優先して物件探しをしている人は、たとえ予算に余裕があったとしても、希望するエリアに売り物がなければ新築を購入することが出来ません。

中古であれば、希望するエリアの中に売り物が全く無いという状況は少ないので、売りに出ているその物件を購入するか、エリアを変えるかなど選択肢が多いです。

もし、希望するエリアに希望する条件の中古が売りに出ていなかったとしても、少し待てば新しい売り物が出てくる可能性もあります。

同一エリアで様々な条件の中から物件を選べるのは中古の一つのメリットです。

2.新築と比べて価格が安い

中古物件を購入する一番のメリットは、その「価格」ではないでしょうか。

同一エリアで新築マンションと中古マンションがあった場合、中古よりも新築のほうが安い、ということはほぼないのではないかと思います。(新築の面積や最低価格の物件を加味しない場合)

住宅ローンを組んで物件を購入する場合、ローンを組む金額によって月々の返済額が変わりますが、その月々の返済額は安いに越したことはありません。

住宅ローンの借入期間が35年だった場合、100万円あたりの月々の返済額は3000円前後となりますので、新築との価格差が仮に1000万円あるとすると月々の返済額に約3万円の差が出てきます。

その月々の差額を家族で過ごす時間や、子供の習い事など、他のことに使える選択肢が増えるのも中古物件を選ぶ良い理由となるのではないかと思います。

3.予算に合わせて物件を選べる

新築の場合は広さ(専有面積)によって棟内の価格がある程度決まっていて、予算が届く人しか購入することは出来ません。

しかし、中古の場合であれば同じエリアでも様々な物件が売りに出ているので、予算内で希望に近い物件を探すことが出来ます。

もちろん予算に合わせて、様々な条件を妥協する必要も必要な場合もありますが、その分自分の予算に合わせた物件選びが出来ることは、中古を購入する大きなメリットとなるのではないでしょうか。

余談ですが、新築の隣に築5年の中古が建っていたとします。

その時の新築と中古の間に価格差が仮に1000万円あったとしても、

その新築と中古の10年後の価格差を予想すると、新築時ほどの価格差はないかもしれません。

また、マンションの規模や管理状態、人気の度合いによっては価格が逆転している可能性もあります。

4.資産価値が安定している

新築は、中古相場が形成されていないため、将来的に築年数が経過してきたときの価格が自分が想定していたよりも下落している可能性もあります。しかし中古マンションはすでに相場が形成されていることが多く、売却した場合の値段が想定しやすいのもメリットの一つです。

都心部の新築マンションなどは当てはまらないことも多いですが、都心部以外の一般的なマンションは新築時が価格のピークで、時間の経過とともに価格は下落していくことが多いです。

上で書いたように、時間の経過と共に新築と中古の価格差が縮まっていくことも多いため、中古マンションは安定した資産としても考えられます。

また、中古マンションを一般的な建売などの戸建てと比較した場合でも、戸建ては土地の価値は目減りしにくいですが、建物の価値がマンションと比べて下落スピードが早いため、戸建てと比較した場合でも中古マンションのほうが安定した資産性があると考えることも出来ます。

5.実物を見て購入できる

新築と中古の違いの一つに、中古は実物をみて購入判断が出来ることが挙げられると思います。

新築は建物完成前にモデルルームをみて、購入するか否かを判断することが多いですが、実際の部屋からの日当たりや眺望など、未完成の物件では想像しにくいこともあります。しかし中古は実物を実際に見て購入の判断をすることが出来るため、「想像していた日当たりや眺望とイメージが違う」ということが起きにくいです。

もちろん、天気や季節などによって中古でも住んでみたら「思っていたのと違った」ということは起こり得ます。

しかし、そうであっても実際に現物を一度ないしは数回見てから購入を決めている訳ですから、新築のイメージだけの時とは違った具体的な感覚を確認することが出来ます。

また、現物を見ることの出来る中古の良い点は、物件の管理状況や住民の民度も確認できます。まだ運営の始まっていない新築は購入したあとにどのような人が住み、管理状況がどうなっていくのか不明確な部分もあります。

中古物件は実際の様々な状況を確認してから購入の判断が出来るため、自分の目で見て不安要素を少なくすることが出来るのもメリットを感じることが出来るポイントとなるのではないでしょうか。

中古マンション購入のデメリット

ここまで中古マンションのメリットを解説してきましたが、ここからはデメリットのお話もしていきたいと思います。

中古マンションの購入はどんなことがデメリットと考えられるのか、そして、そのデメリットは誰に対してもデメリットとなるのか、そんな視点で中古マンションのデメリットを解説していきます。

1.建物に築年数相応の劣化がある

中古マンションは築年数に応じて、共有部分と専有部分にそれ相応の劣化がおこります。

目に見える部分はもちろん、目に見えない部分でも劣化は起こっています。

目に見える部分と目に見えない部分のどんなところに注目すれば良いのか解説します。

目に見える部分

建物全体の共有部分と区分所有する占有部分に分けて考えていきます。

まず、共有部分からだと

  • 外壁、タイルのひび割れ、浮き
  • エレベーター
  • 機械式駐車場
  • 集合ポスト
  • 宅配ボックス
  • 玄関ドア
  • 窓のサッシやガラス

※マンションでは一般的に玄関ドア、窓のサッシは共有部分です。

専有部分では

  • キッチン、浴室、洗面台、トイレ(便座)などの設備関係
  • フローリングの傷やへこみ
  • 建具(部屋のドアなど)の傷や建付け
  • インターホン

など、見てわかる部分はこのような部位です。

目に見えない部分

目に見えない部分では共有部分からだと

  • 防水関係(屋上防水、防水パッキンなど)
  • 共有部分の給排水管
  • 電気設備
  • 貯水槽
  • 躯体のクラック

専有部分では

  • 給排水管
  • 給湯器
  • 床の下地
  • 床や壁の不陸(うねりや波打ち)
  • エアコン設置のための先行配管
  • 火災報知器

などがあげられます。

共有部分は管理状況や修繕状況、専有部分は使用状況と修繕履歴で状況が異なる

この章ではマンションの劣化箇所について注目ポイントを上げてみました。

マンションは共有部分と専有部分共に管理状況や使用状況、修繕の状況によって、同じ築年数でも建物の状態は物件ごとに大きく異なる場合もあります。

中古ですから、建物や設備に劣化があるのが普通です。その分新築と比べて価格が安いことが多いため、それをデメリットと捉えるかは人によるかと思います。

もしも一切の劣化が嫌だと言う人がいたら、その人が選べる物件は新築一択になります。

2.新築と比べて管理費、修繕積立金が高い

築年数が経過すれば修繕費用がかかります。

その修繕費用は建物が古くなるほど多くなることが一般的です。

建物が新しいうちは修繕箇所が少ないので修繕費用は低く抑えられますが、建物が古くなると修繕箇所も多くなるため修繕費用も多くかかります。

それなら建物が古くなったときに備えて、新築時から管理費と修繕積立金を多く徴収して将来的な値上がりを抑えればいいではないか、と考える人もいるかもしれません。

しかし、管理費と修繕積立金を安く設定したほうが分譲会社は新築マンションを売りやすい為、新築時は安めに設定しがちになります。

また、建物が古くなる前に売却を考えている区分所有者もいるかもしれません。

その人は将来自分が売却した後の修繕のために、今の段階では必要のない修繕費用を支払うことは嫌がるはずです。

そういった理由などから新築時の管理費修繕積立金が低く設定され、築年数の経過と共に管理費修繕積立金は値上がる傾向となります。

長期修繕計画でも築年数の経過に応じて修繕費用も増えるため、修繕積立金も増えていく計画で作成されることが多いです。

そういった面でも新築と比べた場合、中古のほうが管理費と修繕積立金は高くなる場合が多いです。

修繕費用が溜まっていなければ必要な修繕もできなくなってしまうので、これをデメリットと考えるかは人によるかもしれませんが、新築との違いの一つとなります。

3.旧耐震の物件は耐震性に不安がある

昭和56年6月1日より前に建築確認を取得した物件が旧耐震基準の物件となり、それ以降に建築確認を取得した物件が新耐震基準の物件となります。

耐震基準の細かな内容はここでは書きませんが、新耐震基準の物件と比べて旧耐震基準の物件は耐震性が劣る場合が多いです。

新耐震基準の物件だったとしても、もしも旧耐震物件が倒壊するような大地震が来た場合、新耐震物件でもただでは済まない可能性はあります。

マンションは、その構造やフロアによっても耐震性が異なりますので旧耐震だからといって毛嫌いするのもどうだろう、とは思いますが、住宅ローンの借入条件などは新耐震基準の物件と比べて悪くなることもあります。

また、旧耐震基準のマンションは耐震基準適合証明書等の書類を取得出来ない場合は住宅ローン控除が使えません。(将来的に変更となる可能性もありますが)

中古マンションの購入で、耐震性や税務関係のことを考えたときに新耐震基準のマンションを購入出来るに越したことはなく、旧耐震基準の物件を購入することはデメリットと考える人もいるかもしれませんが、同じエリア内で物件を比較した場合、旧耐震物件のほうが価格が低いことが多く(内装状態にもよりますが)、新耐震物件よりも先に建てられているため立地の良い物件も多いです。

旧耐震基準の物件は新耐震基準の物件と比較した場合、価格が低く、立地が良い場合もあるので、人によってはデメリットと感じない場合もあるでしょう。

4.築年数が古いとリフォーム費用がかかる

新築マンションや築浅物件ではあまり該当しないかもしれませんが、築20年以上経過している物件を購入しようと考えた場合、リフォーム費用をみておく必要があるかもしれません。

今までにリフォーム履歴がなく、築20年以上経過した物件は住宅設備(キッチン、浴室、洗面台、トイレ、給湯器など)にガタが出てくることも多いので安心して暮らしていくにはリフォームを検討していかなければいけません。

リフォームを自分で手配する場合は、内装を自分好みに作ることも出来るので、それを楽しめるタイプの人にとってはデメリットとはならないでしょう。

しかし、自分でリフォームを手配することが億劫な人は築20年以上経過している物件を購入することはデメリットになるかもしれません。

そういった人には宅建業者が売主のリフォーム再販物件がおすすめです。

リフォーム再販物件とは宅建業者が再販売するために物件を仕入れ、必要なリフォームを施し、中古物件を再生させて再販売している物件のことです。

リフォーム再販物件はフルリフォームされた物も多く、売主が宅建業者のためアフターサービス保証が付いていることもあり、一般の物件を購入するよりも安心です。

リフォーム完了物件であれば引き渡し後、そのまますぐに住むことが出来るため、一般の物件を購入してからリフォームする場合より費用面でもメリットがあります。

5.売主の使用状況によって同じ建物内でも内装の劣化具合が異なる

同じマンション内で売っている物件がいくつかある場合でも、売主の使用状況によって内装の状態は異なります。

新築の場合は、どの物件を購入しても内装の状態はどれも同じですが(間取りは違いますが)、中古の場合は安くていいな、と思う物件でも内装の状態が悪ければリフォーム必須となり、その物件を購入した場合、結果としてほかの物件を買ったほうが安く済む場合もあります。

築年数が古くても、前に書いた「リフォーム再販物件」を購入した人が売りに出している物件だった場合は内装の状態が他の部屋と比べて状態が良い場合などもあります。

中古マンションは一つ一つが違う経緯を経て来た物件となるので、気に入った物件が築年数よりも劣化した物件を検討する場合はデメリットとなるかもしれません。

まとめ

ここまで「中古マンション購入のメリット・デメリット」について解説してきました。

中古物件のメリットをまとめると

  • 様々な物件の中からお気に入りの一件を探すことが出来る
  • 新築と比べて価格が安い
  • 予算に合わせた物件選びが出来る
  • 資産価値が安定している
  • 実物を見て物件選びが出来る

ということでした。

中古物件のデメリットは

  • 建物に築年数相応の劣化がある
  • 新築と比べて管理費、修繕積立金が高い
  • 旧耐震の物件は耐震性に不安がある
  • 築年数が古かった場合リフォーム費用がかかることがある
  • 使用状況等によって劣化具合がことなる

ということでした。

中古マンションの購入を考えていて、メリットとデメリットがよくわからないという人は、ぜひ、この記事を参考に中古マンション選びをしてみてください!